近年、カスタマーハラスメントという言葉をニュースで目にする事も多くなってきましたが、介護現場でも、この問題が深刻化しています。職員の健康状態に悪影響が起こることも少なくありません。また離職の大きな原因となってしまう場合もあります。適切な対応方法・予防等を詳しく解説していきます。
Contents
カスタマーハラスメントとは?
介護現場におけるカスタマーハスメントとは、利用者や入居者やその家族から介護職員が悪質な要求や過度なクレーム、暴言暴力などの迷惑行為のことをいいます。
カスタマーハラスメントの主な事例
身体的暴力
介護職員が利用者や家族から身体的な暴力を振るわれることがあります。叩かれる、物を投げられる、手を引っ掻くなどの行為です。
精神的暴力
介護職員が主に家族から暴言や屈辱的な発言によって心理的苦痛を受け、理不尽なサービスを要求される、激しく叱責するなどの行為です。
訪問に伺った際にペットをゲージに入れる、首輪をつける等をお願いしているにも関わらず、放し飼いになっている場合は、予期せぬ噛みつき等により怪我をする可能性があります。これもハラスメント行為となります。
セクシャルハラスメント
性的な嫌がらせ行為や不快にさせるような言動や行為です。入浴支援の際に性的な話をする、手や腕を必要以上に触る行為も含まれます。
厚生労働省に介護現場におけるハラスメント対策資料が掲載されておりますので、ご参照下さい。
カスタマーハラスメントの考えられる原因は?
サービス内容に対する利用者や家族の理解が不十分だと、施設や職員への不満が募り、カスタマーハラスメントが発生する原因になります。また利用者と職員の関係が本来であれば、介護して頂いている。させて頂いている。と良好な関係を築けることが出来るが、利用者や家族の主張が強すぎると発生しやすいと考えられます。
カスタマーハラスメントの対応策は?
記録・報告
まず上司に報告をし、記録を残すことが重要です。録音・録画をし後の再発防止に役立ちします。
※録音・録画を行う際相手の許可をもらう必要はありません。
職員のケア
職員の安全確保が最優先です。カスタマーハラスメントを受けた職員はストレスによりうつ病や精神疾患を発症する場合があります。すぐに引き離す必要があります。訪問介護であれば、担当者を変更し対応します。
コミュニケーション
利用者・ご家族に自尊心を傷つけないように注意や感情的にならず状況をお伝し改善策を話し合います。
カスタマーハラスメントが起きない為の予防策は?
マニュアルの作成
基本方針を決めるためには、ハラスメントに対してどのような考え方を持っているのかを確認し、それを職員間で共有し合うことが大切です。その方針を固めておくことで、発生したハラスメントの対処法などが明確となります。利用者やご家族にも入居前、サービス開始前に契約内容を確認して頂き、同意を得てからサービス提供しましょう。
サービス提供内容の確認
サービス提供を全職員で統一する事です。職員によってサービス内容が異なると、先週にAさんはここまでやってくれた。Bさんはなんで出来ないのか?などクレームやハラスメントのきっかけとなる恐れがあります。
コミュニケーションの強化
利用者家族と職員間でコミュニケーションが円滑に行えないことがあります。小さいなことでも、報告連絡相談をし良好な関係を目指しましょう。
まとめ
社会全体で様々なハラスメントが問題となっています。介護業界におけるハラスメントは従業員の精神面や身体的な負担がかかります。
適切な対応をしハラスメントが起きない職場を協力し作っていきましょう。
静岡介護求人ナビの母体となる有限会社まはえの横山源太社長は、ほめ達の認定講師です。YouTubeで発信しているので是非下さい!
※「ほめ達!」は、目の前の人やモノ、仕事で言えば商品やサービス、出来事などに独自の切り口で価値を見つけ出す『価値発見の達人』のことです。
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